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help リーダーに追加 RSS 12月11日グループ課題(完成版)

<<   作成日時 : 2009/01/13 12:04   >>

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12月11日(木)のグループ課題をアップします。
完成版です。

(a)理化学研究所研究員による研究論文不正発表について

〜要約〜
 理化学研究所(以下「理研」)は同研究所研究員による研究論文3編に改竄等が認められたため、責任著者2名に対し研究論文取下げを勧告し、平成16年12月24日、文部科学省記者クラブにおいて研究論文不正行為の公表及び当該研究論文に基づくプレス発表の取り下げを行った。不正行為の対象となったのは平成15年11月28日に「血小板の減少・増加に伴う疾患治療薬への期待―巨核球から血小板が作られるメカニズムの解明―」として発表した研究論文。まず平成16年8月4日に理研内部より、研究論文の不正発表疑惑について指摘があり、8月12日に外部専門家を加えて調査、事情聴取。結果、論文の元とした対象研究論文「Gene & Development」に掲載された論文(2003年)は論文に掲載された2つの図について改竄や、論文記載内容とは異なる実験材料の使用が、「J.Cell Biology」に掲載された論文(1999年)は論文の一部実験データに改竄が認められ、1998年に発表された他の1篇の研究論文は論文の一部実験データに改竄が行われた可能性が極めて高いことを確認した。

〜論評〜
 もとにした情報の改竄やでっちあげはよくあるケースであるが気づかれにくい。研究論文などは数多くあるのでバレはしないだろうと思っていたのかもしれないがこういった場合属している場所内部から告発されることが多い。どれだけ巧妙にやったとしても内部から漏れるとしたら防ぎようはない。そして不正をおかした時点で払う代償は決まっている。不正はばれるものであり、それを巧妙に隠蔽する努力など無駄なのだ。


(b)2005年大阪大学学生による論文のデータ捏造

〜要約〜
 大阪大学医学部学生が、肥満に関係するとされる酵素をめぐって米医学誌「Nature Medicine」に発表した論文に、作為的に処理されたデータが使われたとの疑義が生じ、当該論文を取り下げることとなった。また、その学部学生は遺伝子組み換え実験、動物実験申請の届出違反もしている。最大の原因は先端科学イノベーションセンター甲教授および生命機能研究科乙教授の二人が学生の研究能力を把握していなかったことにある。甲教授に関しては当該学生が関わっていた疑わしいデータに基づき論文が作成され、発表後に取り下げられたものに関しても適切な指導と監督を怠っているとされている。さらに甲教授は部学生から教授名を付記した口座に金銭を、2度にわたり各100万円ずつを受け取ったにもかかわらず義務づけられている大学への手続を怠っていた。大阪大学教職員就業規則第37条第第2項第3号により、以上より甲を停職1月間、乙を停職14日間とするのが相当であるとした。

〜論評〜
 学部の学生が発表する論文に関しては学生本人の責任もあるが、それを指導していた教授にも責任はある。今回の場合はその研究指導や論文の進歩情報を確認するのを怠っていたため教授の責任がよく取り上げている。データ捏造や剽窃による論文の作成出版は大学における研究の根幹を揺るがすものであるが、学生はきっと軽い気持ちでやったのだろう。その点から見れば教授の研究指導が重要であることは明らかだ。


(c)多比良和誠教授らのRNA関連論文について

〜要約〜
 多比良教授は、リボ核酸(RNA)が遺伝子の働きを妨げる現象で、画期的な新薬開発への期待が高い「RNA干渉」の国内での第一人者とされてきた。そして、RNAが細胞 の分化や働きを遺伝子レベルで制御しているという内容の論文12件を川崎広明助手らとともに発表した。
しかし、 再現性(第三者が再実験して同じ結果が出ること)に疑義があるとされ、日本RNA学会が東大に調査を要請。東大は調査委員会を設置し、外部の専門家を交えて審査することになった。そして、当時の実験ノートや試料が残っていないことが分かり、川崎助手に主執筆者の4本について再実験するよう求めた。
教授側はその後、1本についてノートや試料が見つかったと報告。川崎助手が再実験をしたが、論文や報告とは別の試料が使われていることが判明し、正当性を裏付ける科学的なデータの存在を確認することはできなかった。一般的に論文捏造と思われてもしかたない出来事である。

〜論評〜
 やはり研究者として、データに忠実じゃないといけないと思う。論文が間違うのはしょうがないことだと思うけれど、虚実のデータででっち上げの結果をだしたとしたら、周りの遺伝子学を研究している人たちはいちいちその考えを参考にするだろうし、迷惑がかかる。 ただ焦って嘘をついたのならなんか小学生みたいだと思った。


(d)韓国、ES細胞捏造事件について

〜要約〜
 2004年2月 サイエンス誌(3月12日号)において、体細胞由来のヒトクローン胚から胚性幹細胞(ES細胞)を作製することに世界で初めて成功したと黄禹錫教授らが発表した。しかし、論文が捏造であるばかりか、胚性幹細胞(ES細胞)を作ったことさえ嘘であったと判明、また2005年の実験に使用された卵子は1600個以上、そのほとんどが売買、研究者職員にたいするアカハラによって得られたものであることもわかり、最終的に黄禹錫教授を詐欺、業務上横領、生命倫理法違反の罪で在宅起訴するま事件にまでいたった。
背景として、韓国はいままでノーベル平和賞しか受賞したことがなく、ノーベル賞への願望は国内で特に強かった。将来のノーベル賞を受賞するに値する科学者に対して支援する、スター・ファカルティー (Star Faculty) 支援事業というものまでできたほどである。だから、自然科学分野でノーベル賞を狙える世界的科学者は黄禹錫が最初であり、彼の業績への期待は並々ならぬものがあった。結果、国民的英雄として強い影響力を確立した黄禹錫に、疑念を抱いた少数の研究者達も口を閉ざさざるを得なくなり、黄禹錫自身も乱暴な捏造をしてしまったと考えられる。

〜論評〜
 一番驚いたのは黄禹錫のスターっぷりである。私設のファンクラブまでできていたそうで、捏造を告発しようとした番組にはデモが起きて、スポンサーがいなくなり打ち切りにまでなったくらいである。それくらい黄禹錫は期待されていた。逆にその大きすぎる期待が捏造を生んだのかなとおもった。嘘をついてからの彼の生活を考えると気の毒にさえ思えた。くしくも今回担当した二つの捏造事件は日韓の最高学府である、東大とソウル大がかかわっている。アジアの科学界にもたらした影響は大きいものだろう。


(f)筑波大学の事例

〜要約〜
 筑波大学院数理物質科学研究科・長照二教授らが米国物理学会レター誌(2006年8月4日発行)に発表した論文「Physical Review Letters 97,055001(2006)」に不適切なデータ解析があった。本件は、プラズマ研究センターで研究を行っていた大学院生らが、データ解析に不適切な点があると、平成18年11月〜12月にかけて筑波大学教員に訴え、発覚した。これを受け、調査委員会が調査したところ、実験で得られた生データから図を作成する過程において、@電位の評価値・誤差を導く解析方法に客観性・科学的根拠が欠けているA異なる実験のデータを混用して図を作成しているBオフセットと呼ばれる解析手続きに科学的妥当性が欠けている、ことが見出された。また、一部の図ではどの生データを解析したのかについての信頼できる回答が提出されなかったことから、これらの不適切なデータ解析が「研究報告におけるデータその他研究結果の改ざん」に該当し、研究不正行為であると認定した。この調査結果を受け、筑波大学は教授に論文の取り下げを勧告し、懲戒処分について検討している。

〜論評〜
 データを改ざんするということは、偶然や当事者の知らぬ間に起きることはなく、完全に意図的に行われたとしか思えない。ましてや、論文に改ざんしたデータを載せてしまったというのは、ばれないだろうというそれなりの自信があったに違いない。これは、専門的な研究を行う研究者に多いのかもしれないが、本件は不正行為を指摘できる環境やモラルというのが現代社会に根付いてきた証拠ではないだろうか。


(g)明治大学の件

〜要約〜
 2007年1月29日、経済産業省特許庁の委託事業で海外派遣されていた研究者、元明治大学情報コミュニケーション助教授・藤原博彦(45)は、報告書で日本人研究者の論文を盗用した上、派遣期間中に無断帰国し、明治大学の助教授として就職していた、と知的財産研究所(東京)は発表した。知財研は、藤原元教授に対し、約1500万円の返納を要求した。また、明治大学は24日付で、懲戒免職処分とした。元助教授は、「研究が思ったように進まずやった。申し訳ない」と謝罪し、返納に応じたそうだ。元助教授は、筑波大学の講師であったが、研究者育成のための海外派遣事業に応募、選抜され、2003年1月〜04年9月までフランスに派遣された。

〜論評〜
 研究者にとっての世間体や見栄といったものが、このような問題を起こしてしまったようで悲しい。純粋に新たな発見を追い求める研究者の真の姿を取り戻してほしい。しかし、意外にもこの助教授は、明治大学で担当している授業で、結構人気の先生だったらしい。この助教授の講義を受けた者は大変ショックをうけたに違いない。やはり、人を教える立場にある人間である以上、モラルを守ってほしい。


(h)その他の事例---大阪府立大院生 論文データ捏造
   http://www.asahi.com/science/news/OSK200702270094.html
   http://www.osakafu-u.ac.jp/newspdf/000141.pdf

〜要約〜
 大阪府立大学は2007年2月27日、大学院工学研究科の男子大学院生が、応用物理学会英文誌に発表した半導体に関する論文のデータを捏造したと発表した。論文は、薄膜トランジスタについての研究。中核をなす実験は、院生が単独で実施し、所属研究室の藤村紀文教授らと共著論文として投稿していた。院生は2005年9月の同学会で前段となる論文を発表し、奨励賞を受賞していた。
問題となった論文は、チタン酸鉛などを使い、大電流にも耐えられるトランジスタの開発をめざすもの。21日に府立大で開かれた修士論文発表会で院生が同じ発表をしたところ、トランジスタの特性を示す2つのグラフのデータのとり方の不自然さに助手らが気づいた。院生がパソコンやノートなどに残したデータを調べてみると、実験をした証拠がないことがわかった。院生に問いただしてみると、「実験はせず、グラフは自分でつくった」と捏造を認めた。院生は理想的な特性を表す数値を約1000個捏造して、入力していた。

〜論評〜
 理科系の論文の根幹となる、実験データの捏造である。論文の主張に有利となるように理想的なトランジスタ数を捏造してしまっては、まったく意味のない論文となるだけであろう。それこそその論文は単なる理想文でしかない。院生が捏造をしてまで得たかったものは、いったい何だろうか。研究をしている者としての名誉か、それとも将来の可能性か。悪事をして有名になってしまった今では、もう何も得ることはできない。


(i)その他の事例---独協医大など6大学が補助金9500万円不正処理
   http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081011/crm0810110150004-n1.htm

〜要約〜
 2008年10月10日、独協医科大学の研究者が2004〜2006年度に厚労省からの補助金を交付された際、実験用器具の架空取引を繰り返し、裏金にしていたことが会計検査院の調べでわかった。同大では他に5人の研究者が虚偽の納品書や請求書を作成し、約8000万円の補助金を裏金にしていた。検査院の調べでは、独協医科大学の他にも不正経理がある大学があり、それらを含めると計10件、約9500万円の不正経理を指摘する方針である。
検査院の調べによると、独協医大の複数の研究者が受けた厚労省の科学研究費補助金を、実験用の試薬やマウスなどに充てたとする請求書や領収書を業者に作成させ、厚労省に提出していたが、実際には数十万円程度しか実験用の試薬などを購入せず、差額分を業者に預けて管理させたり、他の実験用器具を購入するのに充てていたことがわかった。私的な流用はなかった。厚労省の科学研究費補助金に関しては、独協医大全体で計8100万円の不正経理があり、5人の研究者がかかわっていた。

〜論評〜
 厚生労働省は学術研究に際して、様々な分野の独創的・先駆的学術研究に対して補助を行っている(平成18年度には約428億円を交付)。今回のケースでは、補助金の私的利用こそなかったものの、虚偽の申告をしていたことに変わりはない。嘘を隠し通せると思っての行動だろう。1人だけでなく、5人もかかわっていた。研究者同士でかばいあったに違いない。嘘は信用をなくす。たとえどんなに彼らの研究成果が素晴らしくとも、我々は彼らを疑うようになる。


(2)産総研の規範の要約(担当分)

 この行動規範は産総研における研究が、社会の中で「研究者の責任ある行動」として共通に認識されている基準に沿い、規則やポリシーに従い、職員全員が研究行為に関する倫理観を高め、研究の実践の方法について議論を深めるために作成された。
 まず科学研究に関する倫理の根幹は正義性、社会性、高潔性・誠実性にある。産総研で働く人は、産業科学技術の研究開発を通して豊かな社会の実現への貢献が期待され、これらは正義性、社会性に関係する。さらに研究を行う上で対象に真摯に向き合い、得られる結果を解釈し正直に報告する事は高潔性・誠実性に関係する。また他者のオリジナリティを尊重し、適切な引用等を行う事も重要だ。
 続いて研究の責任ある遂行についてだ。ここで大切な事は研究課題の立案や提案、研究の遂行とデータの管理、成果の発信、研究者・研究リーダーの役割等を公正にする事である。まず課題の立案については、社会が必要としている事柄を研究すべきだ。さらにわかりやすくオリジナリティがあるものが良い。そして研究費の見積もりは誠実に行う。
 次に研究遂行とデータ管理についてだが、研究は常にベストを尽くし自立性と創造性を有する。さらに結果は他の研究者に認められるような信頼性が必要だ。そして実験には注意を払い安全に行う。データ管理については適切に、十分な期間保管する。その際日付や順序に気を付け電子媒体を用いるのが良い。そして得られたデータは基本的に産総研に属し、取り扱いには関係者間での合意が必要だ。
 次は成果の発信についてだ。まず発信の意義は、新たな発見等を研究者で共有するためだけでなく研究成果の社会への還元である。成果を論文で発表する場合、内容や時期をよく検討し著者の扱いや適切な引用などに注意。メディアへの公表はまず学会などで発表し、必要ならばマスコミに公開する。共同研究の発表には守秘義務等にも注意を払う。企業や大学等の外部との協力には利益・責務相反に気を付ける。最後に社会とのつながりに関して、成果が社会で活用される事が資金面や総研の存在意義に影響してくるので重要となる。
 次に研究者やリーダーについてだが、研究は一人で行えるものではなく、自分の主張を大事にしつつ周りと良い人間関係を築くことが重要だ。特にリーダーは研究者が十分に能力を発揮できるよう様々なことに配慮する。最後に研究環境に関して、職員は互いを尊重し、ハラスメント等の問題が起こらないよう日頃からコミュニケーションに心がけ、相互理解し信頼関係を築く事が大事だ。
 まとめとして、研究の現場では判断の難しい問題が起こる事が考えられるが、本行動規範が高いレベルでの倫理観の確立・保持と、研究の責任ある遂行のために役立ち議論の出発点となることを希望する。

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